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Writer's pictureTomoko Sato

新たなる出発へ:パンタナール精神360号

2024年3月11日 報告者 ジョン佐藤



2024年3月11日早朝、一隻の28フィートのグッドゴーボートがパンタナールに向かって送り出されました。1995年から始まった第2次40年路程の中で、真のお父様は、当初、南米に10隻のグッドゴーボートを導入されましたが、その時以来のボート導入です。


このボートは、3月20日から1週間にわたる「2024パンタナール釣り修練会」で使われます。この釣り修練会はジャルジンで開始され、フエルテ・オリンポ修練所を基地として、ナビレケ聖地周辺で釣りを行うという摂理史的な背景をもった釣り修練会です。


過去に摂理の多くは失敗してきました。多くの分裂があり、土地の訴訟問題もあり、多くの食口たちは疲労し、希望を失ってきました。しかし、レダの日本の先輩食口の方々、ジャルジンの食口たち、ピーター・パウロさんたちが、多くの困難に耐えながら、パンタナールを中心とする摂理を守ってきました。そんな中、近年になって金南米大陸会長が動かれてジャルジンとパンタナール摂理が少しづつ動きそうになっています。


グッドゴーは、米国で1978年くらいから20年間をかけて、食口たちのために真のお父様が細かく指示をされ、設計されてきたボートです。米国の海洋教会の食口たちが、命の危険をおかしながらも合計十隻のグッドゴーをパンタナールに送り届けました。お父様の指示で、二隻は米国NJ州から海路を使い送り、二隻は陸路を使いました。それらのボートは、1990年代末にフエルテ・オリンポでの国家メシア修練会に使用されましたが、その後は、レダにある二隻以外は放置されたり、売られたりしました。レダでも十分にボートを整備したり修理する余裕はなく、ボートは劣化が進みました。


それ以来、今回、日本や米国の食口たちの支援によって、初めての28フィートのグッドゴーをパンタナールに導入することができるようになったのです。名前は「ESPIRITU DO PANTANAL 360」です。日本語では「パンタナール精神360号」になります。この名前は、パンタナールでお父様のボートのキャプテンをしていたピーター・パウロさんが付けたものです。


愛とは水平になろうとする生き方


パンタナールは水平な土地であるがために、世界最大の湿地帯となり得ます。水が豊富であり、気候により水位が変わると、土地が見えたり、見えなくなったりする場所です。水の性質は愛に通じます。真のお父様はこう言われました。


「空気や水は、愛と同じです。空気は真空が生じさえすれば、世界の空気を動員してさっとそこを満たしてしまいます。海の水もくぼみが生じれば、さっと押し寄せて水平になろうとするのです。空気も水も愛も、常に水平になろうとするのがその生き方です」(環太平洋摂理第 1章 264-316 1994年11月20日)


パンタナール摂理は、様々な面で「平準化の摂理」に通じます。具体的に言うと、平準化の摂理とは貧富の差をなくすため、富・技術・教育・情報を平準化するということです。特に、最大の貧富の差の問題は、飢餓問題として世界に具現しています。世界の平準化のために、真のお父様は南米に世界の食糧問題を解決する基盤を造ろうとされました。レダやジャルジンの希望農場は、人類の食糧問題を解決するために農業・養殖・産業を起こし、貧困から脱することができる技術を教える訓練所となることを望まれました。そして、パラグアイ川でウルグアイの無税港に繋ぎ、そこでパンタナールやアマゾンからの食糧と、南極漁船団で捕ったクリルをフィッシュパウダーなどに加工して、世界の飢えている人々に送り出す計画をされておられました。


世界の飢餓問題を解決しなければ、私たちが望んでいる世界平和は決して訪れないのです。お父様は自叙伝でこういわれました。


「全世界の飢えて死んでいく人たちは私たち全員の責任です。ですから、私たちが出ていって彼らを救わなければなりません。明確な責任感を持って、彼らを食べさせ、助けなければなりません。裕福な人は少し低い所に下りていき、貧しい人は少し上げてあげ、すべての人が等しく豊かに暮らす世界をつくらなければならないのです」(「平和を愛する世界人として」第7章)


内的な水平の摂理


実は「平準化」という言葉にはまた別の深い意味があります。


真の父母様は、1998年5月に、パンタナールで地獄の門を開かれました。(1998年5月15日、地獄の門開闢の宣言をされた。)このために、真のお父様は、地獄の最悪の犯罪者を解放する役事を行われました。統一教会の最大の敵であった朴マリアをも赦されました。赦し解放しただけではなく、聖人たちと同じ立場に立たせて祝福までされたのです。自分を殺そうとした金日成なども兄弟の立場で抱擁されました。サタンまで愛を送り自然屈服させられたのです。なぜこのようなことをされなければいけなかったのでしょうか?真のお父様は、こういわれました。


「歴史の最後には、神様は兄と弟が戦い、一人が天国に行き、もう一人は地獄に行き牢獄で死ぬことを望まれないのです。子が牢獄で死ぬことを望む親はいません」(文鮮明御言葉選集295、1998.8.17、コジアック・アラスカ)


復帰摂理の最後には、自分を殺そうとしたエソウを抱きかかえたヤコブのように、すべてを赦し兄弟として天の前に同じ立場に立たせて祝福したい、というのが天の父母様と真の御父母様の願いだったのです。そのために、地獄をなくし、過去の人々を解放し、すべての人が真の父母を中心として兄弟姉妹として水平の立場に立つのです。これが内的な平準化の摂理です。


お父様が語られた「パンタナール精神」とは「良いものも、悪いものものも飲み込んで、全体と調和し、ために生きる」という精神です。これはまさに最終的には世界人類を兄弟姉妹として、すべて抱え込んで内的・外的に平準化を行っていこうという愛の精神なのです。


「ESPIRITU DO PANTANAL 360」



「ESPIRITU DO PANTANAL 360」という、このボートの名前の意味は深いものです。この名前を見るたびに、イエス様が「七回どころか七の七十倍までも赦しなさい(マタイ18 21~22)」と言われたことを、私たちに思い出させます。また、その赦しの精神を全うし、サタンまでも屈服させた真の父母様のご心労を思い出させます。


360の数字は、360度のすべての人類と世界を意味します。つまり、すべての人類を天の前に水平にさせていくという数的ゴールなのです。


これからは、以前の失敗を繰り返さないで、私たちは真の父母様の夢の実現のために、このボートをパンタナールで運営していかなければなりません。パンタナールを訪れた食口たちが、このボートを見るたびに、私たちの世界平和へのゴールを思い出し、想像ができないほどの真の父母様のご苦労の路程に涙し、真の愛の相続の機会を得ることができますよう心より願います。


 (了)

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